Squarespace vs Studio:どちらを選ぶ?ウェブ制作プラットフォーム徹底比較【2025年版】

Webサイトを作るなら、「自由にデザインしたい」「でも、ちゃんと見栄えよく仕上げたい」という思いは、多くの方が持っているはず。
そのときに候補に挙がりやすいのが SquarespaceStudioです。

どちらもノーコードで使えるWeb制作ツールですが、使い心地・表現力・運用のしやすさなど、実はかなり違いがあります。
この記事では、Webデザイナーとして両方を実際に使ってきた経験をもとに、違いを分かりやすくお伝えしていきます。

 

1. 操作性と学習コスト

Squarespace:迷わず操作できる安心感。

Squarespaceは、デザインに不慣れな人でも感覚的に操作しやすいのが特徴です。特に「Fluid Engine」と呼ばれる最新のエディターは、ブロックをグリッド上にドラッグ&ドロップで配置するだけで、自然とレイアウトが整います。

構造がある程度制限されているため、自由度はStudioより控えめかもしれませんが、逆に言えば誰でもプロっぽく見えるサイトを作りやすいということ。
更新や修正もラクで、ブログやお知らせ発信だけでなくコンテンツを自由に編集したい人にとっては、大きな安心材料になります。

ただ、構成や導線が不十分なままでも見た目が整ってしまうことがあるため、「なんとなくで作ると伝わらないサイトになる」というのが意外な落とし穴。特に、集客やブランディングを意識したサイトを作る場合は、設計段階からのディレクションが重要になります。

Studio:プロ仕様の操作感。習得にはやや時間がかかる。

Studioは非常に高機能で自由度の高いツールですが、そのぶん“できることが多すぎて、最初は戸惑いやすい”という一面もあります。
配置・重なり・動きなどを細かく調整できる反面、基本的なWebデザインの知識がないと「どうやって進めたらいいのか分からない」という状況に陥ることも。

また、Studio特有のインターフェースや用語に慣れるまでにはある程度の時間が必要です。制作そのものにじっくり向き合える方や、プロに設計してもらいながら編集だけしたい方には適していますが、ゼロから自力で進めたい人には少しハードルが高めかもしれません。

🏆 結論:操作性と学習コストの観点では、Squarespaceに軍配。

「はじめてのWebサイトづくり」や「自分で更新していきたい」という人にとって、迷いなく使えるSquarespaceのわかりやすさは大きな安心材料になります。

 

2.デザインの自由度と表現力

Studio:どこまでも自由にデザインできる

Studioの強みはなんといっても、細部まで思い通りにコントロールできるデザインの自由さです。
配置・重なり・動き・余白など、一般的なノーコードツールでは難しい表現まで可能で、世界観をしっかり表現したい人にはぴったり。ブランドイメージに合わせた独自の演出や、ポートフォリオのようなビジュアル中心のサイトでは、Studioの表現力は大きな武器になります。

ただし、自由さを活かすには、それなりの設計力やStudioデザインエディターの理解が求められるという点は押さえておきたいところです。

Squarespace:構造美と操作性のバランスに優れたツール

Squarespaceでは、Studioには劣るももも自由なカスタマイズも可能ですが、美しさと使いやすさが両立しやすい「ちょうどいい自由度」が設計のベースになっています。色やフォント、余白の調整なども細かく変更できますが、全体の構造がしっかりしているため、どこをどう変更しても大きく崩れることはありません。

これにより、「プロっぽい見た目にしたいけど、自分でゼロから構成を考えるのは不安」という方でも、安心して美しい仕上がりを目指すことができます。また、ページ全体の一貫性や見やすさを自然に保てるため、訪問者にとっても心地よいサイトになりやすいのが特徴です。

🏆 結論:デザインの自由度と表現力の観点では、Studioに軍配。

細部にまでこだわり抜きたい人や、自由に“魅せる”表現をしたい場合には、Studioの柔軟性が最大の強みになります。
一方、「見やすさ」や「整った美しさ」を重視するなら、Squarespaceの安心感も大きな魅力です。

 

3. SEOとパフォーマンス

Squarespace:SEO対策が初期設定で整っている安心感

Squarespaceは、Webマーケティングに取り組みたい人にとって非常に頼もしい存在です。
というのも、特別な設定をしなくても、最初から「最低限のSEO対策」が整っているから。

たとえば、各ページにはメタタイトルやディスクリプション、URLスラッグを設定でき、画像にはaltテキストをつけられます。さらに、SSL対応・モバイル対応・サイトマップ生成なども自動的に行われ、検索エンジンが好む構造があらかじめ用意されているんです。

SEOの知識があまりなくても、「気づいたら検索に引っかかるサイトができていた」という状態に近づけるのが、Squarespaceの大きな魅力です。

Studio:可能性は高いけれど、細かい設定は自力で

StudioでもSEOに関する基本的な設定はできますが、Squarespaceほど「最初から整っている」状態にはなっていません
たとえば、メタタイトルやディスクリプションの入力は可能ですが、URL構造やモバイル表示の最適化などについては、ユーザー側で細かく調整する必要があります。

また、Studio特有の美しい動きやアニメーションは、見た目には魅力的ですが、使いすぎるとページの読み込み速度が落ちてしまう可能性も。Googleの検索評価はページ速度にも影響されるため、見た目とSEOのバランスをどうとるかは課題になりやすいです。

🏆 結論:SEOに自信がない、または時間をかけずに集客基盤を整えたい方には、Squarespaceが圧倒的におすすめ。

Studioは、SEOや表示速度の調整も含めてすべてを自分でコントロールしたい人向けです。

 

4. サポート体制と情報の豊富さ

Squarespace:公式サポートも日本語対応。情報量は多いが、検索では英語が主流。

Squarespaceは世界中で使われているプラットフォームで、公式サポートの対応も非常に安定しています。
チャットサポートは日本語での対応も可能で、自動翻訳ではなくスタッフが日本語で丁寧にやり取りしてくれるため、その点英語に不安がある方でも安心です。

また、グローバルなツールだけあってネット上には膨大な情報量があります。特定の設定方法やデザインのTipsなども検索すれば見つかりやすく、疑問点の多くは自力で解決できます。ただしその情報の多くは英語で書かれたものが中心なので、検索や調査を英語でも行える人のほうが恩恵を受けやすいかもしれません。

Studio:国産ツールであることが魅力。だけど情報量はまだこれから。

Studioの強みは、日本国内のサービスということで日本語での対応がしっかりしている点です。有料プランであれば優先的にチャットサポートも受けられ、困ったことがあれば直接質問できます。

ただし、プラットフォーム自体がまだ新しいため、ネット上にある解説記事やチュートリアルの数は限られているのが現状です。国内のデザイナーによる制作事例は増えてきているものの、「自力で調べて解決する」スタイルにはやや不向きかもしれません。

🔍 結論:「日本語の安心感」を求めるならStudio「情報量の多さ」ならSquarespaceが圧倒的

 

5. 料金体系とコスト感

Squarespace:明快な定額制。基本機能は充実、ただし一部機能は別料金。

Squarespaceには月額¥1,180〜(年払い時)で始められる「パーソナルプラン」や、販売などが可能なビジネスプラン(月額2,080〜(年払時))などがあります。

基本的なサイト構築に必要な機能(デザイン・ページ作成・ブログなど)の機能は標準で揃っていて、これだけでもほとんどのWebサイト制作に十分対応可能です。

一方で、予約機能(Acuity Scheduling)やメルマガ配信(Email Campaigns)などは別途課金が必要なサービスとして提供されており、これらを使うかどうかでトータルのコスト感は変わってきます。ただし、これらは他サービスと連携する形での導入も可能なため、実際に使うことは少ないです。

Squarespaceは、必要な機能が最初から備わっていて、料金プランもわかりやすいため、長期的に見てもコストの予測は立てやすい設計です。

Studio:無料で始められるけど、機能制限と従量課金には注意

Studioは無料プランが用意されており、初めて使う人でも気軽に試すこともできますが、独自ドメイン非対応、Studioロゴの表示などの制限があります。月額¥590〜(年払い時)で始められるMiniプランは、シンプルなLPや告知ページなどを自作したい人にとっては魅力的な選択肢ですが、投稿数・PV数の上限があり、運用を本格化する場合は、月額¥1,190〜の「Personalプラン」以上が現実的です。

StudioはPV数に応じて応じて自動的に上位プランに移行する仕組みがあるため、使い方によっては思ったより費用が上がることもあります。

また、プランにはそれぞれ投稿できるブログ記事数に制限があるため、安いプランだとコンテンツマーケティングを重視する人には早めに限界がきて、料金の高い上位上位プランへのアップグレードがい必要となる可能性があります。

🏆結論:小さく始めるなら Studio、長期運用やビジネス展開を考えるなら Squarespaceに軍配

 

6. 拡張性とコンテンツ管理

Squarespace:集客・販売・会員機能まで備えた“統合型プラットフォーム”

Squarespaceは、Webサイトの構築だけでなく、集客・販売・運営までをまとめて行えるプラットフォームです。
ブログ、予約受付、メルマガ配信、会員制ページ、Eコマースなど、ビジネスに必要な要素がプランに応じて揃っており、Webを「ビジネスの中心拠点」として活用することができます。

また、それらを1つの管理画面で扱えるため、複数のサービスを併用する必要がなく、日々の運用もスムーズです。

Studio:デザインの自由度重視。運用機能はミニマル

Studioは、必要最低限のコンテンツ発信機能(ブログなど)を備えた、デザイン特化型のノーコードツールです。
情報発信は可能ですが、会員制サイトや販売機能などの拡張性は控えめ。

機能よりも表現力やデザインを優先したい場合に向いています。

🏆 結論:「サイトをビジネスの拠点にしたい」なら、Squarespaceの総合力が圧倒的です。

Studioは、今後のアップデートに期待という段階かもしれません。

 

✅ 総合まとめ:あなたに合うのはどっち?

StudioとSquarespaceは、どちらも優れたノーコードWeb制作ツールです。

しかし、それぞれの強みは大きく異なります。

Studioは「表現の自由」を最大限に尊重したクリエイティブ志向のツールであり、他とは違う独自の世界観をWeb上で表現したい人にぴったりです。

一方でSquarespaceは、整った構造と信頼性をベースに、ビジネス運用に必要な機能をすべて兼ね備えた安心設計のプラットフォーム。Web制作に不慣れな人でも始めやすく、継続運用もスムーズです。

🧭 あなたにおすすめなのは…?

Webサイトに求めるものは人によって異なります。以下に、よくある5つの目的・価値観に絞って、どちらのツールが適しているかをまとめました。

  • 直感的に使えて、更新や管理がしやすいサイトを作りたい→ Squarespace

  • 他と被らない、自由度の高いデザインで個性を出したい→ Studio

  • SEOや表示速度など、集客に強いサイトにしたい→ Squarespace

  • コストや機能が明確で、安心して長く運用したい→ Squarespace

  • ポートフォリオなど、ビジュアルで魅せるサイトを作りたい→ Studio

 

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この記事を読んで、
「自分にはSquarespaceが合っていそう」
「Studioの自由度を活かして表現してみたい」
──そんなイメージが少しでも湧いた方は、ぜひお気軽にご相談ください。

Noor Designでは、Squarespace・Studioの両方に対応したWebサイト制作を行っています。
設計・構成・デザインまで含めて、あなたのビジネスや活動の魅力がしっかり伝わるサイトをご提案します。

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